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ときめきをそのままに ページ2

駅で待ち合わせした。






1人で顔を出すのはちょっとハードルが高かった。









冬「乃杏ー!!!」





おまたせ!待った?、と冬空ちゃん。





いつも以上に大人に見える。

キラキラしててきれいだ。







「待ってないよ?それより、きれいだね?冬空ちゃん」






冬「えー?そうかな?」




すこし頬を赤らめて嬉しそうに微笑む







駅から少し歩くと同窓会会場の居酒屋に来た。




こじんまりしていて、今日は貸切らしい。






冬「目黒くん、見当たらないね?」






「、来ないのかもね、。」






だよね。会いたくはないよなぁ。





一方的に振ってきたやつなんて、。






、蓮くんも相当苦しかったはずで





それを無視して別れたのだから。


突き放したのだから。









ちょっと、期待してた。




その分落ちた。







結局、彼が来ないまま、同窓会が始まった。











騒がしい中、私だけは気持ちが沈んでて




笑顔を無理して見せている状態だった。








《てか、真白さんかわいいまんまだよなー!!》




《ほんと!!俺らの女神だったよな!!!》





《変わってねーよ!!可愛すぎんの!!》






「ありがとう」


なんて言って笑ってみせる。








変わってないことなんて、ないんだけどな。





みんなが思ってるよりもずっとずっと



荒んでるし。








疲れたな。帰りたいよ。







昔、よく顔とか容姿を褒められることが多かった。





可愛い、可愛い、可愛い可愛い。






特別可愛いとは思っていなかったし




全部全部、信じてなかった。










だけど、蓮くんに言われる可愛いは



ほんとに素直に受け入れられた。






好きな人だったから。











会いたいな、なんて思って





いま目の前にいる人が




蓮くんだったらよかったのに。








そんな時だった。





嗅いだことのある匂い。



心地いい匂い。





黒「めっちゃ、遅れた」








待ってた、。





この声が聞きたかった。





後ろに立っているであろう彼を見上げると




待ってた人だった。



私を見下ろして驚いている。






来るって知らなかったんだ。





友達に連れていかれる蓮くん。





斜め前の席に腰掛ける。







友達とじゃれあっている彼が




ちらちらとこちらを見る。














黒「あとでっ、話そう?」






静まり返る店内。






ただ期待に高鳴る胸を抑えてうなづいた。

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作者名:あまつかくらげ | 作成日時:2024年3月20日 21時

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